第三話
474 名前: てんぷら
◆zf5FBZTfFk 投稿日: 2005/12/17(土) 22:16:37 ID:/kZoRRH00
( ´,_ゝ`)「おい何をした!?」
m9(^Д^)「ハァハァ・・・警官が来て逃げられた。一緒に来た教師は捕まえたよ」
( ´,_ゝ`)「そうじゃねえ!今の叫び声は何なんだと聞いている!」
m9(^Д^)「あんまりムカツク奴が居たんでな、手にナイフ刺してエグっただけだよwwwww」
( ´,_ゝ`)「・・・・・・・」
m9(^Д^)「おかげで少しはスッキリしたぜwwwwwwww」
( ´,_ゝ`)「とにかく派手な事はするな。切るぞ」
無線を切ったあとに小さくため息をつき、フーンがつぶやいた
( ´,_ゝ`)「・・・・・・クズめ」
475 名前: てんぷら ◆zf5FBZTfFk
投稿日: 2005/12/17(土) 22:17:08 ID:/kZoRRH00
5組では今だ悲鳴の止まないドクオが手を押さえ崩れていた。
('A`)「ぐっ・・・あぁぁぁぁぁぁ!!」
m9(^Д^)「うるせえなぁまったく」
( ,,゚Д゚)「貴様ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
m9(^Д^)「・・・・・・うるせえ奴しか居ねえのかこの学校は」
ギコは今にもプギャーに飛び掛りそうな勢いだった。
477 名前: てんぷら ◆zf5FBZTfFk
投稿日: 2005/12/17(土) 22:17:36 ID:/kZoRRH00
m9(^Д^)「先生さんよぉ、何考えてるか知らねえけどやめとけよ」
m9(^Д^)「なんでこれだけ多くの人質とったと思う?」
m9(^Д^)「何人か殺せば誰もうかつに手を出せねえからだよwwwww」
m9(^Д^)「しかも、『1時間以内に金を用意しろ、10分過ぎるごとに人質を5人殺す』なんて映画みてーな事も言えるしな
wwww」
( ,,゚Д゚)「・・・・・目的は金か?」
m9(^Д^)「人質は黙ってろ」
m9(^Д^)「そいつ黙らせとけ」
そう命じられた部下は、そばにあったスチール製のパイプ椅子でギコの後頭部を殴った。
「ウッ」という力ない声とともにギコは倒れた。
494 名前: てんぷら ◆zf5FBZTfFk
投稿日: 2005/12/17(土) 22:44:46 ID:/kZoRRH00
───ギコは気絶したかに思われた。
少なくともクラス内に居た誰もがそう思った。
ギコの意識はまだあった
20代前半の若い熱血教師、サッカー部監督兼顧問はタフだった。
( ,,゚Д゚)「(頭が・・・・グルグル回ってるみたいだ・・・・)」
( ,,゚Д゚)「(今はまだ動くべきじゃない・・・・幸い奴らも油断している・・・)」
495 名前: てんぷら ◆zf5FBZTfFk
投稿日: 2005/12/17(土) 22:45:06 ID:/kZoRRH00
パトカーのサイレンの音が重なって聞こえてきた。
その数は3台・・・いや4、5・・・・教室の窓から見える道路には何台もの警察車両が止まり、
学校は完全に包囲された。
m9(^Д^)「・・・・・カーテン閉めろ」
暗くなった教室に電気のスイッチが入る。
明るくはなったが、自然の明るさとは違う独特の人工的な明るさがいやに落ち着かなかった。
496 名前: てんぷら ◆zf5FBZTfFk
投稿日: 2005/12/17(土) 22:45:24 ID:/kZoRRH00
いつしかドクオはその痛みからか気絶していた。
再び静かになった教室。
ブーンはあまりの自分の無力さが情けなかった。
( ^ω^)「(ドクオが、ギコ先生があんなに頑張ったのに・・・・ぼくは何も出来ないお・・・・・)」
( ^ω^)「(ショボン・・・ツンは無事なのかお・・・・)」
497 名前: てんぷら ◆zf5FBZTfFk
投稿日: 2005/12/17(土) 22:45:45 ID:/kZoRRH00
6組もまた同じようにカーテンが閉められ電気が付けられていた。
ツンのこめかみにはまだ銃が突きつけられていた。
パトカーの音に安心したのか、ツンがつぶやく。
ξ*゚听)ξ「・・・・・・あたし達を捕まえてなにしようっての?
( ´,_ゝ`)「安心しろ 襲ったりはしないさ」
ξ*゚听)ξ「・・・・・・そんなことされるくらいなら自分で舌を切るわよ」
( ´,_ゝ`)「気の強い女だな」
ξ*゚听)ξ「殺すの?」
( ´,_ゝ`)「俺が隣のクラスのバカみたいな真似はしない それだけは誓おう」
意外と紳士的な犯人なのかもしれない。映画みたいに。
( ´,_ゝ`)「まぁ・・・・警察が要求を呑まなきゃどうなるか・・・高校生になりゃそんくらいは分かるよな?」
ξ*゚听)ξ「(映画に出てくる紳士的な悪役ほど恐ろしいものだったりするのよね・・・・)」
506 名前: てんぷら ◆zf5FBZTfFk
投稿日: 2005/12/17(土) 23:00:24 ID:/kZoRRH00
ξ*゚听)ξ「要求って何・・・・・・?」
( ´,_ゝ`)「知ってどうする」
ξ*゚听)ξ「知る権利はあるわ」
( ´,_ゝ`)「ネーヨ ここじゃあ俺が法律なんだ」
ξ*゚听)ξ「・・・・・・・・・・」
( ´,_ゝ`)「おしゃべりはこんくらいにしようか」
( ´,_ゝ`)「何日ここで過ごすか分からないからな 無駄な体力を使うな」
その場に居た者の表情がこわばる
ξ*゚听)ξ「何日って・・・どういうこと!?」
( ´,_ゝ`)「ロシアだったかな〜あそこで起きた学校に立てこもった事件分かるだろ あんな感じだよ」
ξ*゚听)ξ「・・・・・冗談じゃないわよ!!」
( ´,_ゝ`)「あぁ冗談じゃないな、本気だよ」
ξ*゚听)ξ「・・・・・・・・・」
ツンは泣き崩れた
気丈なツンは人前で泣いた事など無かった。
( ´,_ゝ`)「なんでお前を人質にとったか分かるか?」
( ´,_ゝ`)「一瞬で分かったんだよ お前はクラスの皆から慕われてる、ってな」
( ´,_ゝ`)「イジメられっ子を人質にとったところで面白くもない」
( ´,_ゝ`)「クラスのムードメイカーが泣いているって事はそれだけでなぁ、見ろこの教室を」
クラスの中に泣いていないものが居なかった
ショボンでさえも顔を隠し泣いていた。
( ´,_ゝ`)「余計な水分は使うなよ」
( ´,_ゝ`)「オレ達は警察の差し入れなんて断固として受け入れないからな」
そう言いながらフーンは部下の持っていた大きなリュックからペットボトルを取り出し、
ガブガブと飲み始めた。
いちいちフーンの言うことに驚いている余裕などもう無かった。
739 名前: てんぷら ◆zf5FBZTfFk
投稿日: 2005/12/18(日) 12:59:02 ID:rI5SxJJC0
外では警察によるスピーカーを使った呼びかけが始まっていた。
警官「貴方達と連絡を取りたい。無線を持っているなら○○○.○○に周波数を合わせてくれ 繰り返す.......」
m9(^Д^)「プギャーだ どうするんだ?」
( ´,_ゝ`)「「俺が連絡をとる 頭の足りないお前じゃ役不足だ」
m9(^Д^)「プギャーwwwwwwwwww」
フーンは持っていた無線の周波数を指示通りに合わせた。
741 名前: てんぷら ◆zf5FBZTfFk
投稿日: 2005/12/18(日) 12:59:39 ID:rI5SxJJC0
( ´,_ゝ`)「やぁ警察の諸君」
警官「君がリーダーかい?」
( ´,_ゝ`)「そんなところだ」
警官「君の事を何て呼べばいいかな?」
( ´,_ゝ`)「自分から名乗るのが礼儀ってもんだろ・・・まぁいい フーンって名前だ」
/ ,' 3「これは失礼・・・私は荒巻です」
/ ,' 3「気分はどうだい?」
( ´,_ゝ`)「すこぶるいいよ」
/ ,' 3「それはよかった」
( ´,_ゝ`)「そんなのはどうでもいい 早くお決まりのセリフ言えよ 『要求は何だ?』ってな」
/ ,' 3「ははは・・・・w 要求はなんだ?」
( ´,_ゝ`)「・・・・・・・・・・・」
/ ,' 3「ん?フーンさん 聞こえてる?」
744 名前: てんぷら ◆zf5FBZTfFk
投稿日: 2005/12/18(日) 13:00:31 ID:rI5SxJJC0
( ´,_ゝ`)「要求か・・・・・・」
( ´,_ゝ`)「一旦切る 後でまた連絡する」
そう言ってフーンは一方的に無線を切った
m9(^Д^)「おい なんで切るんだよ」
( ´,_ゝ`)「『要求は何だ?』って聞かれた」
m9(^Д^)「普通聞くだろ」
( ´,_ゝ`)「なぁおい・・・・・・ど ん な 要 求 が い い と 思 う ?」
746 名前: てんぷら ◆zf5FBZTfFk
投稿日: 2005/12/18(日) 13:01:47 ID:rI5SxJJC0
クラスの誰もが一斉にフーンの顔を見上げる。ツンが口を開いた。
ξ*゚听)ξ「ちょっと・・・・なんでそんな大事な話今頃になって・・・・・」
( ´,_ゝ`)「プギャー お嬢さんがまた騒ぎ出した 無線を切るぞ」
ξ*゚听)ξ「あんた達の目的ってなんなの・・・・・・・?」
( ´,_ゝ`)「ネーヨ」
ξ*゚听)ξ「・・・・・・・・・・・」
( ´,_ゝ`)「俺達はなぁ、元々は自殺志願者の集まりだ」
ξ*゚听)ξ「・・・・・・・・・・・」
( ´,_ゝ`)「どうせ死ぬんならでっかいことして死にたいと思ってな」
ξ*゚听)ξ「・・・・・・あたし達を解放して勝手に自分達で死んでなさいよ・・・・・」
( ´,_ゝ`)「嫌だね これからじっくりお前らの使い道を決めるんだ」
ξ*゚听)ξ「ふざけんじゃないわよ・・・・・人の命をなんだと思ってるの・・・・?」
( ´,_ゝ`)「消耗品・・・・・・・かな?」
ツンは切れた。
748 名前: てんぷら ◆zf5FBZTfFk
投稿日: 2005/12/18(日) 13:02:46 ID:rI5SxJJC0
ξ*゚听)ξ「ぁ゙ぁ゙ぁぁ゙ぁ゙ぁ!!!」
悲鳴とも思えるような声と形相でフーンの手に噛み付いた。
( ´,_ゝ`)「クソッ!!このアマッ!!!」
部下「大丈夫ですか!?」
( ´,_ゝ`)「そいつを縛っとけ 目と口もな」
部下はリュックの中からロープを取り出しツンを縛った。
あの中には何が入っているのだろうか。
ツンは縛られている間も必死で縄を解こうとするが無理と分かったのか、いつしか大人しくなっていた。
ツンも切れていたが、それ以上に切れている者が居た。
(´・ω・`)「ぶちころすぞ」
男ははっきりとそう言った。
750 名前: てんぷら ◆zf5FBZTfFk
投稿日: 2005/12/18(日) 13:03:24 ID:rI5SxJJC0
───5組───
( ^ω^)「いま・・・・・なんて言ったお?」
m9(^Д^)「耳悪いなぁ 『オレ達に目的なんかない』
( ^ω^)「じゃあなんで・・・・じゃあなんでこんなことするんだお!?」
m9(^Д^)「どうせ死ぬ気だった連中の集まりだ」
(#^ω^)「僕達まで巻き込むことないお!!!!!」
m9(^Д^)「年間で自殺者何人居るか知ってるか? 俺は知らんけどな」
(#^ω^)「何が言いたいんだお・・・・・」
m9(^Д^)「人間、死ぬ気ならなんでも出来るって本当だなwwwwww」
(#^ω^)「・・・・・・・・・・・」
752 名前: てんぷら ◆zf5FBZTfFk
投稿日: 2005/12/18(日) 13:03:49 ID:rI5SxJJC0
───警察サイド───
/ ,' 3「犯人は・・・・要求を言わなかった」
警官「なぜなんでしょう?」
/ ,' 3「・・・・・時間が長引けば長引くほどこちら側が有利だ 体力的にもな」
警官「もう一度犯人とコンタクトをとりますか?」
/ ,' 3「いや、神経質そうな犯人だった 『後で連絡する』と言っていたから、今は待とう」
警官「はい」
754 名前: てんぷら ◆zf5FBZTfFk
投稿日: 2005/12/18(日) 13:04:54 ID:rI5SxJJC0
───6組───
( ´,_ゝ`)「今なんて言った?」
(´・ω・`)「ぶちころすぞ」
( ´,_ゝ`)「プッ」
(´・ω・`)「何がおかしい」
( ´,_ゝ`)「自分の置かれてる立場分かってんのか?」
(´・ω・`)「死ぬほどピンチ」
( ´,_ゝ`)「分かってて『ぶちころすぞ』ってのは、お前頭オカシインジャネーノ?」
(´・ω・`)「おかしいね、今の僕は壊れてる」
( ´,_ゝ`)「おもしろい奴だな」
(´・ω・`)「・・・・・・・・・・」
( ´,_ゝ`)「気に入った お前を名誉ある犠牲者第一号にしてやろう」
(´・ω・`)「・・・・・なにその陳腐なネーミングセンス」
( ´,_ゝ`)「・・・・死ね」
パアァァァァァァァーーーーン
何かが壊れた
この日何度耳にしただろうか、甲高い女の悲鳴が聞こえた。
755 名前: てんぷら ◆zf5FBZTfFk
投稿日: 2005/12/18(日) 13:06:05 ID:rI5SxJJC0
m9(^Д^)「っっっ!!!! アイツまた撃ったよ
wwwwwwwww」
(;;^ω^)「(ツン、ショボン・・・・・)」
( ,,゚Д゚)「(銃声・・・・・・・・!?)」
/ ,' 3「銃声か!?」
警官「まさか人質が!?」
/ ,' 3「クソッ!!!」
慌てた様子でプギャーが無線を取り出した
m9(^Д^)「おいフーン、今度は何を撃ちやがった!?」
祈るような思いで、その場に居たものは会話の内容を聞いていた
757 名前: てんぷら ◆zf5FBZTfFk
投稿日: 2005/12/18(日) 13:07:16 ID:rI5SxJJC0
( ´,_ゝ`)「ははははwwwwwww撃ったらハジけたよ」
m9(^Д^)「まさか人撃ったのか!?」
( ´,_ゝ`)「あぁ そのつもりだった」
m9(^Д^)どういうことだ?説明汁」
( ´,_ゝ`)「ガキ撃とうとしたんだが、人質の娘からタックルされてな 窓ガラス割れちまったよ」
m9(^Д^)「・・・・・・・・・・・」
( ´,_ゝ`)「窓から風入ってきて寒〜よ」
m9(^Д^)「少し落ち着けよ」
( ´,_ゝ`)「お前から言われるとは世もまつだな」
m9(^Д^)「・・・・・・・・・・・」
( ´,_ゝ`)「自分でも不思議なくらい落ち着いてるよ 警察との楽しい会話があるんだ、切るぞ」
758 名前: てんぷら ◆zf5FBZTfFk
投稿日: 2005/12/18(日) 13:07:45 ID:rI5SxJJC0
───5組───
( ^ω^)「誰か撃たれたのかお!?」
m9(^Д^)「・・・・・・・・・・・」
(#^ω^)「どうなんだお!?」
m9(^Д^)「あぁ・・・・・・人質の娘が撃たれた」
( ^ω^)「まさか・・・・・・ツン・・・・・・・」
m9(^Д^)「そうそう、そのツンて奴だ 気の毒だな」
( ^ω^)「そんな・・・・・そn」
m9(^Д^)「ウソだよプギャーwwwwwwwwww撃たれたのは窓ガラスだよwwwwwwww」
(#^ω^)「・・・・・・・・・」
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