第十二話
6 名前: 1 ◆ndPkY/NmQ6
投稿日: 2005/12/19(月) 21:34:43 ID:1kz5W4Z2O
その頃、マスターは内藤の帰りを店の前で待っているところだった。
まだ内藤が消えてから半刻程しかたっていない。
そもそも一体どれほどの時間がかかるのか分からない。
いや‥‥もしかしたら帰ってこないかもしれない‥‥。
(´・ω・`) (いや!!信じるんだ。彼はきっと帰ってくる。そう言っていたじゃないか!!)
マスターは脳裏に浮かぶ不吉な予感を必死に振り払った。
マスターはエプロンのポケットからマルボロのソフトパックを取り出し、煙草をくわえ火を着けた。
7 名前: 1 ◆ndPkY/NmQ6
投稿日: 2005/12/19(月) 21:36:33 ID:1kz5W4Z2O
その時、風の向きが変わったと感じた次の瞬間、凄まじい勢いで空に黒雲
が渦巻き始めた。
白み始めていた東の空も黒いのっぺりとした雲に覆われ、まるで一瞬の内に夜に戻ってしまったかのようだった。
(´・ω・`)「なんだ!?」
マスターはギョッとして空を見上げた
その時、まるで黒い漆で塗りたくった様な空にほんの小さな傷が入った気がした。
と、傷は一気に亀裂へと変わり空を切り裂いていく。
(´・ω・`)y−・~「何だ‥‥?冥界で何が起きていると言うんだ‥‥?」
マスターは掴みようのない状況に歯噛みした。
(´ーωー`)y−・~(ホライゾン君‥‥ジョルジュ‥‥)
マスターの煙草の先の灰が地面にぽとりと落ちた。
8 名前: 1 ◆ndPkY/NmQ6
投稿日: 2005/12/19(月) 21:37:17 ID:1kz5W4Z2O
._ヽ∧!
(−シ○)「はああああああああ!!!!!!」
ドクオから先ほどより一層勢いを増した赤い光が放たれる。
ヽ !
(= ЮωO) (ノイズがさらに禍々しく‥‥
頭の中がノイズに押しつぶされそうだお!!!)
._ヽ∧!
(−シ○)「行くぞ。」
ドクオが凄まじいスピードで迫ってくる。
ドクオは内藤に向かい強烈なパンチを見舞った。
内藤はそれをその衝撃に軽くうめき声を漏らしながらも、なんとか踏ん張って、ドクオに反撃の蹴りを打つ。
だがそれは呆気なく受け止められ、内藤の体ごと投げ飛ばされた。
9 名前: 1 ◆ndPkY/NmQ6
投稿日: 2005/12/19(月) 21:38:04 ID:1kz5W4Z2O
内藤は空中で反転し、ドクオに向かって右手を突き出した
ヽ !
つЮωO)「ブーンフラッシュ!!」
内藤が放った激しい光が辺りを包みこんだ。
それに怯み、一瞬ドクオの動きが止まる
内藤は着地し間髪入れずに今度は左の手のひらをバッ、と素早くドクオに向けた。
ヽ !
(= ЮωO)つ「VIPビーム!!!!」
ノ ̄ ̄\ _ _ ___ _ __ _
≡. ヽ ! V / / ̄ヽ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄__ _ _ __ _ __ _
≡ (=ЮωO)⊃I /  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
≡ (⊃¥) P ヽ ________________ _ _ ___ _ _ __ __ _
≡/ ヽ \ ヽ_/___________________ _ _ _ _ _
ヽ___ノ
10 名前: 1 ◆ndPkY/NmQ6
投稿日: 2005/12/19(月) 21:40:24 ID:1kz5W4Z2O
._ヽ∧!
つ-シ○)つ「ディアボロスバースト!」
ドクオにVIPビームが直撃する寸前にドクオは両手を内藤に向け、そこから深紅の光線を放った。
ヽ !
(= ЮωO) (くっ!!!!なんて威力!!!力で押し切られるお!!!)
内藤は押し戻された光線を回避するため、頭上に跳躍した。
だが次の瞬間には既に空中でドクオが眼前に蹴りを放とうとしているところだった。
ヽ !
(= ЮωO) (速い!!!くっ!!!)
内藤は防御する暇もなくドクオの蹴りに吹っ飛ばされ、壁に大の字の体勢でめり込んだ。
ヽ !
(= ЮωO)「グッ!!くそ!!!」
._ヽ∧!
(−シ○)つ「ヒャハハハハ終わりだな‥‥‥そろそろ俺の目の前から消えてもらうぞ!!」
壁にめり込み身動きが取れない内藤にドクオが赤い光線を放った。
._ヽ∧!
(−シ○)つ「死ね」
12 名前: 1 ◆ndPkY/NmQ6
投稿日: 2005/12/19(月) 21:42:21 ID:1kz5W4Z2O
ヽ !
(= ЮωO) (くっ!!マズイお!!!)
内藤にドクオの攻撃が迫る。
「タシロ・キャノン!!!!!」
辺りに叫びが響いたと思った瞬間、黄色い一筋の光がドクオの光線を弾き飛ばした。
「苦戦しているようじゃないか。内藤!!!」
ヽ !
(= ЮωO)「遅いお!!主役は僕だって言ったはずだお。」
_く_ゞ ∩
(シ○∀O)彡
( □⊂彡
|=◎=|
し ⌒J
_く_ゞ
(シ○∀O)「バーカ。情けない格好で何言ってんだよ」
内藤は力を振り絞り、壁から這い出て床へと着地した。
13 名前: 1 ◆ndPkY/NmQ6
投稿日: 2005/12/19(月) 21:46:55 ID:1kz5W4Z2O
._ヽ∧!
(−シ○) 「フン、ゴミが一つから二つに増えたところで大して変わりはねーよ。
貴様等は今ここで死ぬ。 今さらどうしようもないんだ。 分かるか?クズ共め」
_く_ゞ
(シ○∀O)「はっ!!出た。出たよ!!!
知ってるか?そのテの台詞を吐いた悪人は大体ケチョンケチョンにやられて死ぬもんさ。」
ヽ !
(= ЮωO)「お前の野望もここまでだお!!!!
覚悟を決めるお!!!!ドクオ!!!!」
二人はドクオに向かって構えた。
ドクオはさも不愉快そうにそれを眺めていた。
14 名前: 1 ◆ndPkY/NmQ6
投稿日: 2005/12/19(月) 21:50:25 ID:1kz5W4Z2O
._ヽ∧!
(−シ○)「いい気になるなよ。来い!!クソガキ共!!!!!」
ヽ !
(= ЮωO)「おおおおおおおお!!!!」
_く_ゞ
(シ○∀O)「だああああああああ!!!!」
雄叫びをあげながら二人が同時に走り出す。
二人はドクオ目掛けて猛烈なラッシュを繰り出した。
ドクオは二人の攻撃をそれぞれ片手で防ぎ、一瞬の隙を突き回し蹴りで二人を蹴りつけた。
が、浅い。内藤は一瞬で体勢を取り直し再びドクオに突進した。
長岡もそれに続く。
._ヽ∧!
(−シ○) (さっきより更にスピードが上がっている!?うざってえ!!!!)
16 名前: 1 ◆ndPkY/NmQ6
投稿日: 2005/12/19(月) 22:06:34 ID:1kz5W4Z2O
内藤がドクオを殴りつけようとする寸前、以前と似た違和感を感じた。
∧(ОЖО)∧「ぅ゛お゛お゛お゛」
いつの間にか一瞬の内にドクオの姿が全く別の怪人にすり替わっていた
ヽ !
(= ЮωO)「(‥‥囮!!!!)長岡!!!」
内藤は怪人を首刀で一撃しながら叫んだ。
_く_ゞ
(シ○∀O)「分かってる!!指図すんな!!!オラァ!!!!」
長岡は跳躍し、突如内藤の頭上に現れたドクオの腹を蹴りつけた。
ドクオは空中で体勢を整え、着地と同時に内藤を殴り、長岡の胴に蹴りを入れた。
_く_ゞ
(シ○∀O)「チッ。二人がかりで互角かよ。笑えねえな。」
ヽ !
(= ЮωO)「でももう少し!!もう少しだお!!これが最後だお!!!!
うおおおおお!!!!」
17 名前: 1 ◆ndPkY/NmQ6
投稿日: 2005/12/19(月) 22:19:54 ID:1kz5W4Z2O
内藤はドクオへと飛びかかり、パンチを打ち込む。
だが、全てドクオに止められ、逆に反撃を確実に食らっていた。
と、突然内藤が後ろに跳ぶようにして距離を取り叫んだ。
ヽ !
(= ЮωO)「今だ!!長岡!!!」
_く_ゞ
(シ○∀O)つ「タシロ・キャノン!!!!」
長岡が放った光線がドクオを直撃した。
内藤が着地したとき、長岡が内藤に話しかける様に叫んだ。
_く_ゞ
(シ○∀O)「おい!!脚は鈍ってないだろうな!!!!」
内藤は一瞬きょとんとしたが、フッと笑い叫び返した。
ヽ !
(= ЮωO)「愚問だお!!
お前の方こそ人に頼りっぱなしでお腹の肉がたぷたぷなんじゃないかお!?」
_く_ゞ
(シ○∀O)「ハッ!!笑わせんなよ!!」
19 名前: 1 ◆ndPkY/NmQ6
投稿日: 2005/12/19(月) 22:29:45 ID:1kz5W4Z2O
内藤は着地の体勢から、そのままクラウチングスタートの前準備の様な姿
勢を取る。
長岡も少し離れた所で同様のポーズを取った。
やがて二人から激しい光が放たれ、それが地面に二本の光の道に描いていく。
そしてそれは丁度ドクオのいる場所で交差した。
._ヽ∧!
(−シ○)「グッ!!!貴様等!!!!!」
二人は同時にスタートを切った。
特に合図もなく。
二人の体は勢いよく加速していく
−=≡ ヽ !
−=≡ ⊂二二二( =ЮωO)二⊃
−=≡ | ¥ /
−=≡ ( ヽノ
−=≡ ノ>ノ
−=≡ 三 レレ
−=≡ _く_ゞ ∩
−=≡ (シ○∀O)彡
−=≡ ⊂ □⊂彡
−=≡ ( ⌒)
−=≡ c し'
103 名前: 1 ◆ndPkY/NmQ6
投稿日: 2005/12/21(水) 19:36:04 ID:NGnwDSj2O
加速していくにつれ、二人の体が光に包まれて行く。
二つの光の砲弾は床に描かれた光の道を疾走する。
内藤の脳裏に二人で走りつづけた日々が、夕焼けに照らされた黄金色の日々が蘇る。
思えば僕はずっと走りつづけてきた。
今までも、そしてこれからもきっとそれは変わらないだろう。
−=≡ ヽ !
−=≡ ⊂二二二( =ЮωO)二⊃
−=≡ | ¥ / 「シャイニングブーン!!!!!」
−=≡ ( ヽノ
−=≡ ノ>ノ
−=≡ 三 レレ
−=≡ _く_ゞ ∩
−=≡ (シ○∀O)彡 「バストラヴァー!!!!」
−=≡ ⊂ □⊂彡
−=≡ ( ⌒)
−=≡ c し'
二人が交差しドクオの体を打ちのめす。
光の道のゴールラインで二人は停止し、横に跳ぶ様に走り寄ると、ドクオに向き直り叫んだ。
_く_ゞ
(シ○∀O)「ドクオ!!これで終わりだ!!!」
ヽ !
(= ЮωO)「その野望と共に塵へと還るお!!!!」
104 名前: 1 ◆ndPkY/NmQ6
投稿日: 2005/12/21(水) 19:44:51 ID:NGnwDSj2O
二人は同時に跳躍し、光を纏いながら放たれた矢のように凄まじい勢いで
ドクオに向かい飛んでいく。
_く_ゞ ヽ !
(シ○∀O)(= ЮωO)「ダブルライダーキイイイイイッッッック!!!!!!!」
._ヽ∧!
(−シ○)「ぐああああああああああ!!!!!」
ドクオは激しい衝撃に床を砕きながら吹っ飛ばされ、装置に突っ込んだ。
巻き起こる爆発。
赤い光を広い部屋に散らしながら爆発に巻き込まれ、それ自身も誘爆した装置が破壊されていく。
二人はそれを見つめ静かに佇んでいた。
ヽ !
(= ЮωO)「終わったお‥‥何もかも‥‥」
_く_ゞ
(シ○∀O)「ああ‥‥俺の望みも‥‥だが‥‥これで良かったのかもな‥‥」
ヽ !
(= ЮωO)「うん‥‥さあ!!バーボンハウスへ帰るお!!
マスターのカレーを腹一杯食べるお」
_く_ゞ
(シ○∀O)「親父のカレーか‥‥久しぶりだな‥‥
そうだな‥‥帰ろうか‥‥俺達を待つ人達の所へ。」
108 名前: 1 ◆ndPkY/NmQ6
投稿日: 2005/12/21(水) 20:08:06 ID:NGnwDSj2O
二人が出口へと足を向けようとしたその時だった。
背後からおぞましいノイズを感じ、二人は反射的に振り返った。
そこに居たのはグロテスクな外見を持つ一匹の巨大な化け物だった
∧∧∧
<WW○WW>「ウ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛!!!!!!」
ヽ !
(= ЮωO)「何だお!?コイツは!!!!
でかいお!!僕の三倍くらいあるお!!!!」
_く_ゞ
(シ○∀O)「ドクオだ!!偶然か知らんが死ぬ間際に装置に貯められた光のエネルギーを全て吸収しちまったんだ。
限界を越えたエネルギーに耐えきれず怪人化してやがる!!!!」
ヽ !
(= ЮωO)「兎に角、扉が閉ざされるまで時間が無いお!!!
もう目的は果たしたんだし逃げるお!!!!」
∧∧∧
<WW○WW>「ウ゛オ゛オ゛オ゛!!!!!」
_く_ゞ
(シ○∀O)「チッ!!どうやら奴さんは俺達を逃がす気は無いようだな‥‥」
ヽ !
(= ЮωO)「それでも逃げるお!!!急がないと扉が閉ざされてしまうお!!!!!」
110 名前: 1 ◆ndPkY/NmQ6
投稿日: 2005/12/21(水) 20:23:59 ID:NGnwDSj2O
二人は雄叫びをあげる怪人に背を向け同時に走り出す。
だが部屋の出口に辿り着く前に怪物の巨大な腕が内藤のすぐ後ろの床を打ち砕いた。
ヽ !
(= ЮωO)「速すぎるお!!!!」
_く_ゞ
(シ○∀O)「怯むな!!!!走れ!!!!」
二人は一心不乱に走りつづけ、部屋を出て長い登り階段を一気に駆け上がる。
後ろからは怪物の巨体が左右の壁を豪快に砕きながら迫ってきている。
_く_ゞ
(シ○∀O)「チッ!!あんなデカブツがこんなに速えなんて反則だぞ!!」
階段をどうにか登りきり、玉座のある部屋までどうにか辿り着く事が出来
たが、その瞬間内藤の体を巨大な拳が打ちのめした。
111 名前: 1 ◆ndPkY/NmQ6
投稿日: 2005/12/21(水) 20:25:24 ID:NGnwDSj2O
ヽ !
(= ЮωO)「ぐあああ!!!」
_く_ゞ
(シ○∀O)「内藤!!!」
怪物はその巨体を嬉しそうに揺らしながら大きくその拳を振り上げた。
ヽ !
(= ЮωO)「くっ!!諦めてたまるかお!!!もう一度僕の想いが届くのなら!!!
来い!!!!!!XARA!!!!」
怪物の拳が無情にも内藤目掛けて振り下ろされる。
その威力は床を打ち砕くだけでは飽きたらず、周囲五メートルほど石の床を捲り上げるほどだった。
114 名前: 1 ◆ndPkY/NmQ6
投稿日: 2005/12/21(水) 20:40:18 ID:NGnwDSj2O
拳の衝撃によって巻き上げられた土埃が辺りを包み込む。
怪物は押しつぶした内藤の姿を確認するためにゆっくりと拳を上げる。
だがそこに有るはずの内藤の姿は忽然と消えていた。
と、突然土埃の中から内藤の物と思われる声が聞こえてきた。
ヽ !
(= ЮωO)「ッブネーお!!!死ぬとこだったお!!!」
./ ,' 3 `ヽ「遅くナリマシタ。内藤様に生じたイレギュラーな事象の為強制的にダウンしてイタヨウデス。
現在の状況を確認サセテ下サイ」
ヽ !
(= ЮωO)つ「それより逃げるお!!!
長岡!!!!乗るお!!!!」
内藤はXARAの上から長岡に向かって手を差し出した。
長岡も内藤の左手に自分の手のひらを重ねる。
117 名前: 1 ◆ndPkY/NmQ6
投稿日: 2005/12/21(水) 21:04:26 ID:NGnwDSj2O
怪物はXARAに大きく腕を振りかぶる
内藤は急いで長岡を引き上げる。
長岡が内藤の後ろに座り、内藤がアクセルを吹かし急発進したのと同時に内藤達が元居た場所が粉々に砕け散った。
ヽ !
(= ЮωO)「危ないところだったお!!間一髪だお!!」
_く_ゞ
(シ○∀O)「いや。野郎まだ諦めてないようだぜ。」
少し引き離したはずのノイズが凄まじい勢いで近づいて来るのを内藤も感じ取った。
内藤は限界までアクセルを吹かした。
しかしそれでも怪物が走る度に起こる地鳴りを感じ取れるほどに接近している。
118 名前: 1 ◆ndPkY/NmQ6
投稿日: 2005/12/21(水) 21:07:09 ID:NGnwDSj2O
_く_ゞ
(シ○∀O)「来たぞ!!!」
怪物が走りながらもう一度腕を振り上げた
ヽ !
(= ЮωO)「くっ!!長岡!!掴まってるお!!!!!」
内藤は急いで左にハンドルをきった。
内藤の右をかすめ巨大な拳が打ち下ろされた。
ヽ !
(= ЮωO)「XARA!!もっとスピードは出せないのかお!?」
./ ,' 3 `ヽ「コレデ限界デス」
ヽ !
(= ЮωO)「クッ!!僕のベルトとリンクすればどうだお!?」
./ ,' 3 `ヽ「確カにスピードは伸ビマスがソレデモ対象のスピードの方が上デス。
追ツカレルのハ時間ノ問題デショウ」
_く_ゞ
(シ○∀O)「俺のベルトの力も使えばどうだ!?」
./ ,' 3 `ヽ「ソノ場合本機自身が耐エキレマセン。」
_く_ゞ
(シ○∀O)「構わん。機体への負荷は全部俺達の体に回せ!!
とにかく今はエンジンをブン回せ!!!」
120 名前: 1 ◆ndPkY/NmQ6
投稿日: 2005/12/21(水) 21:26:43 ID:NGnwDSj2O
./ ,'
3 `ヽ「了解シマシタ。デスがリンクまで十秒ホドかかりマス。
ソノ間ドウニカシテ時間攻撃を回避シテ下サイ」
ヽ !
(= ЮωO)「やってみるお!!長岡!!!指示をくれお!!!!!」
_く_ゞ
(シ○∀O)「分かった」
長岡は精神を集中させ、全神経を自分の背後へ傾ける。
長岡の頭に左手を振り上げた怪物のビジョンが浮かぶ。
_く_ゞ
(シ○∀O)「右だ!!」
ヽ !
(= ЮωO)「了解だお!!」
内藤は体を右に倒し、バイクの軌道を右に逸らす。
直後左手の床を怪人が粉々打ち砕く。
161 名前: 1 ◆ndPkY/NmQ6
投稿日: 2005/12/22(木) 07:51:05 ID:DhFBmT/VO
_く_ゞ
(シ○∀O)「うまいぞ。つぎは左だ」
ヽ !
(= ЮωO)「分かったお」
ギリギリではあるが何とか長岡の指示通り怪人の攻撃をかわしていく。
./ ,' 3 `ヽ「2‥1‥0。リンク完了。行けます」
ヽ !
(= ЮωO)「行くお!!」
内藤は勢いよくアクセルを吹かす。
まるでジェット機の様な加速が内藤の体にかかる。
っていうか‥‥これは‥‥。
ヽ !
(= ЮωO)「ぐっ‥‥!!これは‥‥」
_く_ゞ
(シ○∀O)「‥‥キツい‥‥な」
四肢を引き裂かれるような痛みに内藤は危うく体勢を崩しかけた。
だが速い。あっという間に怪人の姿は見えなくなってしまった。
163 名前: 1 ◆ndPkY/NmQ6
投稿日: 2005/12/22(木) 07:52:34 ID:DhFBmT/VO
ヽ !
(= ЮωO)「やったお!!このまま逃げ切るお!!」
扉が近づいてくる。
内藤はバイクを扉の前に止めた。
少しずつ閉ざされていく扉の向こう側に赤い太陽に照らされた黄金色の街並みが見える。
ヽ !
(= ЮωO)「ん?もう夕方なのかお。そんなに時間が経っていたのかお?」
_く_ゞ
(シ○∀O)「いや。よく見てみろ。」
長岡は太陽の方を指さした。
_く_ゞ
(シ○∀O)「あそこがウチであのでかいのが病院だろ?
だから太陽があるのは東だ。
これは日の出さ。冥界は時間の流れが遅いからな。まだお前が入ってきてから一時間と経っていない筈だぜ?」
165 名前: 1 ◆ndPkY/NmQ6
投稿日: 2005/12/22(木) 07:57:49 ID:DhFBmT/VO
ヽ !
(= ЮωO)「ふーん。そうなの‥‥か‥‥お‥‥。
‥‥‥‥!!!!!!」
内藤は怪人のおぞましい気配が凄まじい速さで近づいて来るのを感じた。
これは‥‥まさか‥‥
_く_ゞ
(シ○∀O)「くっ!!早すぎたんだ!!!このままだとヤツも扉が閉まる前にここに辿り着くぞ!!!!!」
ヽ !
(= ЮωO)「XARA!!!」
./ ,' 3 `ヽ「ハイ。計算ニヨレバ目標がココに辿り着くマデ五分。扉が閉マルマデ十五分の時間がカカリマス。」
ヽ !
(= ЮωO)「くっ!!!十分も時間があるのかおどうしたらいいんだお‥‥‥。」
_く_ゞ
(シ○∀O)「‥‥俺が残って時間を稼ぐ。お前は行け。」
ヽ !
(= ЮωO)「長岡!?何を言ってるんだお!?お前も一緒に‥‥」
_く_ゞ
(シ○∀O)「分かるだろう!?あんな奴があっちの世界に出たらとんでもない被害が出るんだぞ!?」
167 名前: 1 ◆ndPkY/NmQ6
投稿日: 2005/12/22(木) 08:18:36 ID:DhFBmT/VO
ヽ !
(= ЮωO)「でも‥‥折角‥‥折角会えたのに‥‥こんな‥‥こんな!!!」
_く_ゞ
(シ○∀O)「いいんだ。これは自分で選んだ事なんだ。俺は俺のしたことの責任を取らなきゃならない。」
ヽ !
(= ЮωO)「‥‥長岡ぁ‥‥」
_く_ゞ
(シ○∀O)「フッ。そんな情けない声を出すなよ。じゃあな内藤!!」
ヽ !
(= ЮωO)「長岡!!!」
走り去ろうとする長岡を内藤は呼び止めた。
168 名前: 1 ◆ndPkY/NmQ6
投稿日: 2005/12/22(木) 08:22:02 ID:DhFBmT/VO
ヽ !
(= ЮωO)「いつか‥‥絶対に助け出してみせるお‥‥だから‥‥だから!!」
_く_ゞ
(シ○∀O)「ああ‥‥分かってる。俺は死なねーよ。
じゃあな‥‥待ってるぜ‥‥内藤。」
長岡は再び闇の中へ走っていった。
内藤は長岡の姿が見えなくなるまで見送って、自分はXARAと共にもう半分以上閉ざされてしまった巨大な扉に向き直った。
ヽ !
(= ЮωO)「‥‥‥行くお‥‥XARA」
./ ,' 3 `ヽ「‥‥‥了解シマシタ。」
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