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第十話

892 名前: 1 ◆3mfWSeVk8Q [sage] 投稿日: 2005/11/20(日) 20:21:58 ID:m6f8VM080

毒男は、一人丘の上にいた
手には長い望遠鏡をもち、それでニュー速流の道場を見ていた
手下には、既に指示を出し、出撃させている

('A`) 「さあ・・・どこだ・・・? どこから出てくる・・・・?」

毒男に座る石の上には一枚の紙切れ
それは雑に書かれた地図で、道場に当たる場所の周りに石が四つ
それぞれが、道場入り口、母屋の入り口、裏口、そして裏の竹林にあたる
その四箇所に、部下をそれぞれ分け、突入させる
一箇所につき十数人。あの三人の腕前でも、厳しいであろう人数だ
空いた一箇所から入る部隊は、人質を探す
そして、狙う獲物がでてきた時、

('A`) 「俺が・・・・直々に、この手で始末してやらぁ・・・・!!!」

ミシ・・・・ミシミシ・・・・・

毒男の持つ鉄槍が、奇妙な音を立てていた・・・

895 名前:
1 ◆3mfWSeVk8Q [sage] 投稿日: 2005/11/20(日) 20:28:16 ID:m6f8VM080

母屋の玄関前にいた部隊は、戦慄していた
各々が得意とする武器を構え、いざ、突入と言うとき
一陣の風が飛び出してきた

(#^ω^) 「⊂二二二( ^ω^)二⊃ ブーーーーーン!!!!」
槍使い 「な・・・・!?」

ベギィッ!!・・・・・ドッシャアアア・・・・!!

玄関前にいた男の槍を、ラリアットのような一撃で叩き折、勢いそのままに男を吹き飛ばす風
それが、標的の一人、ブーンだと気づくのには、しばしの時間が必要だった

(#^ω^) 「ニュー速流、ブーン・・・!!」

腰のものをすらりと抜き放つ。刃のついていないナマクラだが、その太さは尋常ではない
これで一撃されれば、刃は無くとも、命が危ないだろう

(#^ω^) 「怪我をしたくない奴は、とっとと帰るお!!」

898 名前:
1 ◆3mfWSeVk8Q [sage] 投稿日: 2005/11/20(日) 20:35:51 ID:m6f8VM080

同時刻、道場から進入した部隊は、首をかしげていた
入る前に、必ず攻撃を受けると警戒していたのに、それがない
いぶかしみながら入っていくと、道場には刀が四本、床に突き刺さっていた
何かの罠かと、警戒していると

先生 「ふむ・・・・遅かったね・・・・?」
手下達 「・・・・・!!!!!」

先生が、真正面、神棚の下に正座していた
お茶を飲むその姿は、まるで道場の生徒を迎えるように穏やかだった

先生 「しかし・・・道場に土足とは・・・・・・いただけないな・・・・」
手下1 「・・・なんのつもりかしらねぇが・・・」

ヒュ・・・・

風切り音がしたと思ったとき、先生は既に道場の半ばまで動いていた。手には刀を一振りもち

ドシャ・・・・と、先生の背後で何かが崩れる音がする
それは、手下1に腕が落ちる音だった

手下1 「な・・・・・・・・!!!!?????」
先生 「死にたくなければ、とっとと帰ることをすすめようか・・・・?」

903 名前:
1 ◆3mfWSeVk8Q [sage] 投稿日: 2005/11/20(日) 20:45:34 ID:m6f8VM080

竹林を進行していた部隊は、恐怖していた
月明かりも鈍くなる場所を黙々と歩いていると
突然、竹の間から何かが隊列の中央に飛び込んだ

薙刀使い 「・・・・・なにっ!?」
('・ω・`) 「遅いよ・・・・?」

ペキっ、と枯れ木の折れるような音が、ショボンの踏みつけた足からした

薙刀使い 「ぐぁっ!?」

痛みに身をかがめようとする動きは、密着するようにかがんだ、ショボンの左手に邪魔され

ヒュカっ!!

薙刀使い 「え・・・・・・・?」

立ち上がるときに振るわれた、ショボンの右の、鉈のように太い刀が
両耳と頭頂部を結ぶ線を走り、薙刀使いの顔面をスライスした
残った頭からふる血の雨が、ショボンを濡らす・・・・・・

('・ω・`) 「逃げた方が、いいと思うよ・・・・・?」
     「ぼくは・・・・ブーンのように、優しくはない・・・・・」

914 名前:
1 ◆3mfWSeVk8Q [sage] 投稿日: 2005/11/20(日) 20:56:02 ID:m6f8VM080

踊り出たブーンは、走り出た勢いそのままに、刀を振る
吹き飛ばした槍使いの横、棒手裏剣を両手に構えた男めがけて
抜き放ち、上に構えた刀を振り下ろす

(#^ω^) 「ハァっ!」
手裏剣 「うがぁっ!?」

バキっ、と振り下ろされた刀はブーンから見て、右の鎖骨を叩き折った
手裏剣使いには目もくれず、後ろで立ち上がりかけていた槍使いめがけて
刀を横殴りに降る。 ・・・・手裏剣使いから刀を放さずに

(#^ω^) 「おおおおおおらあああああああああああ!!」
手裏剣・槍 「うああああああああああああ!!!???」

ブォンっ!!!・・・・・・・・ゴガァンッ!!

派手な音を立て、二人まとめて門柱に叩きつける。しばらくは立ち上がることもできまい
これで二人、無力化した

(#^ω^) 「・・・次にぶっ飛ばされたいのは、どいつだおっ!?」

915 名前:
1 ◆3mfWSeVk8Q [sage] 投稿日: 2005/11/20(日) 21:04:22 ID:m6f8VM080

先生 「・・・ふむ、まだ本調子とは行かないか・・・・」

肩に担いだ刀を振り、血脂を払う
動く姿も見せずに目の前に現われた剣士、いや、バケモノに手下達は恐怖した
しかし、腕を切られた一人は、恐怖より、怒りを感じたようで・・・

手下1 「てんめええええええええええっっっっ!!!」

腕から血を流しながら、残った腕で刀を振り上げる。 ・・・・・・・・が、

先生 「・・・・命は・・・・大事にするものだ・・・・」

フッ、と、身を沈めるように右斜め前に一歩踏み出し、刀を避ける
そして、立ち上がると同時。右手一本で、身体を回転させるように左から右に刀を振る

ヒュっ・・・・・・・ドタ・・・・・

先生が、歩くような自然さで、そんな動きをした後、手下1の首が落ちた
手下の顔は、死の間際で、驚いていた

先生 「ま・・・・私が言えた義理じゃあ・・・・ないのかな・・・・?」

919 名前:
1 ◆3mfWSeVk8Q [sage] 投稿日: 2005/11/20(日) 21:18:30 ID:m6f8VM080

いきなりの不意打ちで、一人惨殺され、部隊はショボンを挟むように二手 に距離をとる
血に濡れたショボンは、左の小太刀を引き抜き、二刀流になる

・・・もともと、ショボンの家に伝わるラウンジ流は二刀流の技であった
二刀流。話では聞いた事があっても、実際に使われることはほとんど無い
何故かといえば、片手では肉は斬れても骨は斬れないからだ
西洋刀とは違い、切れ味に主眼を置いた日本刀にそれは致命的だ
ゆえに、片手で刀は扱うようにはできていない
しかし、もし、肉を斬ることのみを極めた流派があったら・・・・・?

それがラウンジ流であった
人を殺すのに、骨を切る必要は無く、肉だけ切れればよい
そして殺されないためには、肉を斬られねばよい
その理念に基づき、ラウンジ流は、攻防一体の二刀流として完成していった

('・ω・`) 「名乗るのが遅れたね・・・・?」
     「二刀流でわかるとおり、ラウンジ流の、ショボンだ」
     「この意味が分かるなら、かかって来なさい・・・・!!」

921 名前:
1 ◆3mfWSeVk8Q [sage] 投稿日: 2005/11/20(日) 21:30:04 ID:m6f8VM080

ニュー速流とは、これほどまでの物なのか・・・・?
門柱に叩きつけられた二人を見て、他の全員が警戒を強める
ブーンを囲むように距離をとり、誰か一人が狙われるのを避ける
それを見て、ブーンは舌打ちをする

(;^ω^) (まずいお・・・・・これは・・・・・・・・)

今の状況はまずい・・・動いたほうがやられるという状況だ・・・・・
じりじりと距離を詰められるプレッシャーに負けて、一人を斬りに行けば
その隙を周りの奴らが狙い、斬り込んでくるだろう
逆にこっちに斬りかかってくれば、同時にかかれる人数などは、たかが知れている
一人一人を一撃で倒す自信のあるブーンに、勝ち目は十分だ
しかし、始めの二人を脅しの意味も込めて手ひどく倒したせいもあり
他の奴らは警戒してかかってこない・・・・・

結果、状況は膠着する

(;^ω^) 「くそ・・・・他のみんなは無事なのかお・・・・?」 

924 名前:
1 ◆3mfWSeVk8Q [sage] 投稿日: 2005/11/20(日) 21:41:00 ID:m6f8VM080

一人を斬り殺した時点で、先生は刀を見やる
血脂で汚れ、ところどころ刃こぼれしていた
もともとが、振りの速さのために刀身を薄く作った消耗品だ
特に未練もなく、後ろに投げ捨て、突き刺しておいた一本を手に取る

先生 「・・・・さて、そろそろ逃げるかかかってくるか、選んでくれな・・・」
槍使い 「・・シィッ!」

槍使いの放つ突きは、先生の額を正確に狙っていた
しかし、その正確さゆえ、予期した先生は軽く身体を揺らしてかわし、手で握り

槍使い 「なにぃ・・・・・!!」
先生 「・・・・・・・・! フンっ!!」

グイっと槍を引き寄せた。槍使いは、離せばいいものを、逆に態勢を崩そうと力をいれ、
先生の方に、身体ごと引っ張られた
槍から手を離した先生は、刀をそのまま上段に構え、振り下ろす

先生 「フッ!」
槍使い 「・・・・・・・・? ・・・・! うわああああああああああ!!??」

何も音を立てずに、刀は槍使いの胴体と道場の床までを切り裂いていた
槍使いは、痛みも感じずに、出血多量で絶命した

928 名前:
1 ◆3mfWSeVk8Q [sage] 投稿日: 2005/11/20(日) 21:51:32 ID:m6f8VM080

遠くは小さく、近くは大きく    ラウンジ流・奥義

敵が遠い今、ショボンは両脇を締め、右手を上段に、左を下段に構え
二手に分かれた双方が見えるよう、両方に横を向けた態勢をとる
惨殺された薙刀使いの身体の上に、右足を乗せ、油断無く神経を張り巡らせるショボン
と、右側から、若い侍風の男が飛び出してきた

侍 「その足をどけろおおおおおおおおおおおお!!!!」

930 名前:
1 ◆3mfWSeVk8Q [sage] 投稿日: 2005/11/20(日) 21:53:41 ID:m6f8VM080

腰溜めにすえた刀は、体重とスピードをのせて、ショボンの右わき腹へと 突っ込む
ショボンは、上段に構えた刀を、身体ごと右に振り、そして腕の振りで下ろす
その動きがあわさり、侍風の刀は、右下に弾き落とす

侍 「くっそ、まだだ・・・・!」

構え直そうとするがそれより早く、
ショボンの身体の回転は止まらず、左側が男の方を向く
それと同時縮めた状態から伸ばされた左手が、鞭のようにしなる動きでその喉を掻ききる

('・ω・`) 「・・・・・はっ!」
侍 「・・・・!? くそ・・・・!!!」

惰性でそのまま突き動く体が倒れるのを見ながら構えを取り直し

('・ω・`) 「声を出しながら奇襲をするばかがいるかい・・・・・?」

932 名前:
1 ◆3mfWSeVk8Q [sage] 投稿日: 2005/11/20(日) 22:00:57 ID:m6f8VM080

毒男は、丘の上から、そんな三人のうち、二人の様子を見ていた

('A`) 「くくくw・・・ブーンの奴は、詰めがあめぇなぁ・・・?」
    「もうひとりは・・・・? だれだありゃ? あれがショボンか?」
    「ニュー速流は二刀流もありやがんのかよ・・・・」

二刀流・・・・その単語に、自分の師を思い出し、思わず腕の力がこもる

バギィツ!! ベギィッ!!!

('A`) 「あ・・・・・ちっ、あーあ、やっちまったか・・・・」

手の中で砕けたのは、望遠鏡と、すべてが鉄でできていた槍だった
砕けて役を果たさなくなった望遠鏡を捨て、半ばから折れた槍をたたんで担ぎ

('A`) 「さーて、俺もそろそろ出向きますかね・・・・」

目的地は決まっている。ニュー速流姿の見えなかった道場だ

935 名前:
1 ◆3mfWSeVk8Q [sage] 投稿日: 2005/11/20(日) 22:12:47 ID:m6f8VM080

膠着状態にあったブーンは、その状況を動かすために、動いた
右手を刀から離し、そのまま左手の甲を撫でるように動かし
右の方向、長物使いが固まったあたりに振った

ビュン!! シュカっ!

( ^ω^) 「はっ!!」
薙刀使い 「・・・・! くう・・・!?」

音の出所を見ると、薙刀使いの右肩に、一本の棒手裏剣が突き刺さっていた

手裏剣と聞くと忍者、と連想しがちだが、武士が使うこともよくある
手裏剣術は、れっきとした武芸十八般の中の一つだからだ
手裏剣はまだマシな方で、武芸十八般の中には
他にも馬術、忍術なども含まれ、果ては鎖鎌術などと言う物すらあるのだ

手裏剣がささり、一瞬、周囲の意識はそこに向かう
その隙をブーンは見逃さない

943 名前:
1 ◆3mfWSeVk8Q [sage] 投稿日: 2005/11/20(日) 22:18:52 ID:m6f8VM080

( ^ω^) 「いゃぁああああっ!!!」

グォン!!バギィ!!

薙刀 「ぐぁっ!?」

薙刀が届かないような距離を、ブーンは一歩で縮め、下から切り上げる動きで
薙刀持ちの左脇腹を薙いだ
そして返す刀で右隣の槍持ちめがけて、首を薙ぐ

( ^ω^) 「セィアっ!!」

ヒュ!! ガッバギィ!! ドゴォ!!

槍 「ごぶぅ!!」
 
槍持ちは素早く反応し、槍を構えて防御したが、ブーンは槍を砕いてそのまま首に打ち込んだ
薙刀持ちの肋骨を砕いた一撃だ。槍が無ければ、首が折れていたかもしれない
ブーンはそれ以上攻撃せずに、また一歩で最初の位置に戻る

これで四人だ・・・・・

947 名前:
1 ◆3mfWSeVk8Q [sage] 投稿日: 2005/11/20(日) 22:27:45 ID:m6f8VM080

ツンは、表の騒ぎを、一人母屋で聞いていた

ツン 「はじまったみたいね・・・・・」

呟き、祈る。ブーンと、他のみんなの無事を
と、ツンが目を閉じた瞬間だった

手下 「おおっとぉ!? ココがおおあたりじゃねえかぁ!!」
ツン 「・・・!?」

バダン!!と裏口の戸が蹴破られ、戸の向こうから下卑た笑いを浮かべる男が顔を出した
男の後ろには、まだ十人ほどの影が見える
ツンは内心で冷や汗をかいた

ツン (一人二人ならともかく、・・・・・・この人数はまずいっ!)

950 名前:
1 ◆3mfWSeVk8Q [sage] 投稿日: 2005/11/20(日) 22:35:03 ID:m6f8VM080

下卑た顔の男はツンを値踏みするような視線で眺め

手下 「ふ〜む・・・・こいつぁ上玉だw 人質以外にも楽しめそうだなww」

後ろの方では、げひゃげひゃと、ほかの奴らの笑い声が聞こえる
ツンは、顔をしかめ、吐き捨てるように呟く

ツン 「フンっ・・・・・本当にクズな小物ね・・・・・?」
手下 「あ・・・? ・・・・・てめぇ、今何て言った・・・・?」
ツン 「あら? クズで小物で顔も悪いのに、耳も悪いの? ・・・・重傷ね」
手下 「・・・・・・!!! てめぇ・・・・・・!!!!」

いきり立ち、踊りかかる手下に、ツンは踏み込みと共に一撃
正拳突きをぶち込んだ

ツン 「はぁっ!!」
手下 「ぐぁっ!?」

953 名前:
1 ◆3mfWSeVk8Q [sage] 投稿日: 2005/11/20(日) 22:41:17 ID:m6f8VM080

みぞおちに突きこまれた突きに、よろめく手下
それを見下しながらツンは言う

ツン 「恥も知らない男が・・・・武家の敷居をまたいだことを・・・」
   「・・・・・・・後悔しなさいっ!」
手下 「くっそ・・・・・わかったよ・・・もう手加減はしねぇ!!!」

ズバ、っと男が抜き放つ物を、ツンはバックステップで後ろに跳んで避ける
手下が抜いたのは、ドスだった
部屋の隅、玄関へのふすまの辺りまで飛び退いたツンは尋ねる

ツン 「へぇ・・・? そんなので・・・・アタシをどうするつもり・・・?」
手下 「ぶっころす!!」

手下の後ろには、既に他の奴らも入ってきている
ツンはそれ見て、じゃあ、といい・・・

ツン 「アタシはこれでお相手するわっ!!!」
手下 「・・・・・・・・!!!」

ふすまの向こうから、薙刀を取り出した

961 名前:
1 ◆3mfWSeVk8Q [sage] 投稿日: 2005/11/20(日) 22:49:59 ID:m6f8VM080

冷静に見て、薙刀とドス。どちらが凶悪か
その答えを実際に見せられた手下は、言葉を失くした

手下 (まて! そんなのありか!!)
ツン 「さて・・・威勢のいい言葉は、もう聞けないのかしら?」
手下 「ふ、ふん! お、おじょうちゃん? 使えもしないものを・・・」
ツン 「使えるわよ?」

精一杯だったであろう強気を口にした手下の右手、ドスを握る方の腕に
刃ではなく、小尻の方を下から振り上げ、強打する

手下 「がっ!?」
ツン 「ね? 切り落とさなかっただけ感謝しなさい?」

取り落としたドスを足で踏みながら、ツンは構えた

964 名前:
1 ◆3mfWSeVk8Q [sage] 投稿日: 2005/11/20(日) 22:59:22 ID:m6f8VM080

ツンは、入り口の向こう側に立ち、いつでも振り下ろせるように構える
こうすることによって、敵は一人づつしかかかって来れない
しかし、かかってきてもこちらの得物は薙刀だ
まずリーチが違う。どちらが早く届くかは、誰の目から見ても明らかだ
そして、なにより、敵の計算外だったのは・・・・
ツンがしっかりと、ニュー速流師範代をつとめる腕前だと言うことだった

侍 「チェアっ!!!」
ツン 「身体が引けてるわよっ!! てい!」

横面に振り下ろされた刀を、刃でで叩き落し、腕をクロスさせた状態で喉を突く

侍 「げぶっ!?」
ツン 「よいしょっと!」

喉を突かれ、上体がそれたところで、小尻で小手を打つ
刀を落とし、ふらつく侍風の肩を掴み抱き寄せる
そして、侍風の脇差を抜き、

ツン 「さあ・・・? コイツの命が惜しかったら、武器をすてなさい?」

・・・・・・ツン・・・おまえ、本当にヒロインか・・・・・・・?

965 名前:
1 ◆3mfWSeVk8Q [sage] 投稿日: 2005/11/20(日) 23:08:14 ID:m6f8VM080

先生 「やれやれ・・・・君達は、かかってこないのかね・・・・?」

目の前で二人、首を跳ねられ、胴を真っ二つにされる様をみて、
即座にかかれるものなどいるのだろうか?
全員、手にした得物を盾にするように、じりじりと、間合いを空けていく

先生 「逃げたければ・・・・・逃げなさい・・・・・・私は追わない・・・」

しかし、逃げるものもいない。
かかるものも、逃げるものもいないまま、悪戯に時間が流れる
動きが無いのに、退屈したかのように、先生は宣言する

先生 「なら仕方ない・・・・・・今から・・・・」
    「私の腕試しとして・・・・・・・・・・君らを皆殺しにする・・・・!」
手下達 「・・・・・・!!!!」

世にも恐ろしい笑顔を浮かべた先生によって、手下達は二つに分裂した

969 名前:
1 ◆3mfWSeVk8Q [sage] 投稿日: 2005/11/20(日) 23:14:11 ID:m6f8VM080

逃げるものと、かかるもの
その比率は、五分と五分であった
七人が切りかかり、七人は逃走した

先生 (ま・・・こんなところだろう・・・・いや、意外に多いと言うべきか・・・・?)

全員が逃げ出すことを期待していた先生の予想より、毒男の人望は厚いようだ
かかってくるのは、槍が一人に薙刀一人、後はみな刀
一番最初に到達したのは薙刀の一撃だった

薙刀 「へぁあああああ!!!」
先生 「ふっ!!・・・と」

横に、大きく胴をなぎ払う動きの薙刀を、ジャンプしてかわし、
薙刀持ちのスピード利用して、刀を喉に差し込む

薙刀 「かふっ!?」

刀はそのまま手放し、力の抜け始めた手から、薙刀を奪い取る

972 名前:
1 ◆3mfWSeVk8Q [sage] 投稿日: 2005/11/20(日) 23:19:28 ID:m6f8VM080

空中で薙刀を握ったとき、今度は槍が先生の喉を狙う

槍 「てぃやあっ!!」

空中だから動けないと思ったのだろう、動きに迷いが無い
だが、先生は、薙刀の刃で道場の床を切り裂く動きで強引に後ろに避ける
そしてそのまま着地の勢いを利用して、薙刀を引き抜き、頭上に構え、

先生 「せやっ!」
 
ブォン!!っと薙刀を身体の前で一回転。最後に刃が上を向くように止めると
スルっと、槍の穂先が落ちた

槍 「・・・・くっ・・・まだだぁ!!!!」

しかしそれでも槍使いは諦めない
ただの棒としてそれを、先生のこめかみめがけて叩き込む

973 名前:
1 ◆3mfWSeVk8Q [sage] 投稿日: 2005/11/20(日) 23:25:07 ID:m6f8VM080

重心が上にある状態の先生に、それはかわしにくい一撃だった
だから、先生は、それをそのまま受けた

ガッ!!

槍 「やったか!?」
先生 「・・・・・ふむ・・・・十分に痛かった」
槍 「何ィ!?」

先生が槍にぶつけたのは、額。頭の中では比較的安全とされる部位に当てたのだ
先生が、槍使いに攻撃をしかける前に、今度は刀が真っ向から二つ、振り下ろされる

侍×2 「でえやあああああ!!!」
先生 「!!・・・はぁっ!!」

打ち下ろされる二つの刃を、振り上げていた薙刀を回し、しゃがみこむ動きで
一気に二つまとめて横に払った

974 名前:
1 ◆3mfWSeVk8Q [sage] 投稿日: 2005/11/20(日) 23:31:37 ID:m6f8VM080

しゃがみこむのを見切っていたのか、べつの刀が先生を狙う
両手を使った諸手突きだ

侍3 「死ねぇ!!」
先生 「・・・・それは聞けない頼みだ」

へそのあたりを狙った突きは、先生が跳んで避けると見越したものだろう
確かに、生半な跳躍では、これはかわしきれない。足を貫かれるだろう
だから

タ・・・・グォン!!

先生はその場で膝を一気に伸ばし、伸身の宙返りをした

侍3 「な・・・・バケモノか!?」
先生 「酷い・・・・・言われようだな・・・・・・・」

976 名前:
1 ◆3mfWSeVk8Q [sage] 投稿日: 2005/11/20(日) 23:39:22 ID:m6f8VM080

着地すると同時に、先生は腰の刀を二つ引き抜く
そして先ほど刀を落とされ、態勢を崩した二人めがけて右と左を投擲した

侍×2 「ぎゃああああ!!!!」

悲鳴の方向など見ようともせず、先生は後ろに回ろうとする侍二人を出し抜き
自らも後ろに下がり、背後を取らせない。と

槍 「俺をわすれるなあああああああああ!!!」
先生 「・・・・・!?」

ドズンっ!! と鈍い音を立て、意識を二人に向けたために気がつけなかった
槍使いの、斜めに切り裂かれ、鋭利になった切り口が先生の着流しに突きこまれた

先生 「うぐぅ・・・・・・!!!!」

槍の切り口からは、血が伝っていた・・・・・

8 名前:
1 ◆3mfWSeVk8Q [sage] 投稿日: 2005/11/20(日) 23:51:04 ID:m6f8VM080

('・ω・`) 「逃げたい人は逃げればいい・・・・ぼくもこれ以上殺 したくはない・・・」

ショボンは呟くように言う。だが、誰一人、逃げようとはしない
ならば、と、ショボンは自ら動いた

('・ω・`) 「警告は・・・・した・・・・!!」
侍1 「なっ・・・!?」

ブーンのスピードには劣る物の、それでもかなりの速度で、ショボンは道場側に跳ぶ
先頭にいた侍の懐に入り込み、身体をねじるように小太刀を振るう

ズばっ!!

侍1 「ぎゃああああっ!?」

刀を握っていた手首を斬られ、悲鳴をあげる侍
ねじった身体を戻すように、今度は右の刀で喉を裂く
侍は、絶命する

('・ω・`) 「ラウンジ流・竜巻」

38 名前:
1 ◆3mfWSeVk8Q [sage] 投稿日: 2005/11/21(月) 00:38:13 ID:083C3Yby0

槍使い 「く・・・きっさまああああああ!!!!」

仲間を斬られ、激昂した槍使いが、槍をショボンの後ろからフルスィングする
しかし、ショボンはそれをしゃがんで避ける
槍は、息のない侍に当たり、止まる
その隙を逃さず、小太刀の柄を槍にあて、滑らすように距離を詰める

('・ω・`) 「ハッ!!」
槍使い 「ぐはぁっ!?」

勢い殺さずに、肋骨の間に滑り込むように刀を差し込み、心臓を切り裂く
そのまま槍使いの身体を盾に、道場側の集団を突破。道場の入り口に戻る

薙刀 「よくも・・・!!」

と、背後から薙刀、ショボンの頭めがけて振り下ろされる
ショボンは突き刺した刀を握りに、槍使いの身体を反転、これを受ける
刀を引き抜くと同時に、死体を蹴り、薙刀使いにぶつけた

薙刀 「くっそ・・・・」

43 名前:
1 ◆3mfWSeVk8Q [sage] 投稿日: 2005/11/21(月) 00:47:01 ID:083C3Yby0

槍使いの死体を薙刀使いが抱きとめている間、
ショボンに刀が両側から刀が迫る。左右からの横面だ

侍×2 「トッタああああああああ!!」
('・ω・`) 「・・・・・・・・・・・・」

カ、カン! とかたい音を立て、ショボンはその二撃を小太刀と刀の鍔で受ける
しかし、両手対片手では、押し切られるのが自然だ
そうなる前に、ショボンは鍔で受けた刀を両手で広げ、こじ開けた隙間から
強引に前に出る

侍1 「な・・・・!!」
侍2 「ばかな・・・・!!」

一歩を踏み出す時、下半身をねじり、もう一歩を出すときにそれを戻す
その踊るような流れをもって、二人の首を切り裂く
バシュウッ!! と間欠泉のように噴出す血を浴びるショボン

('・ω・`) 「ラウンジ流・丸亀」

45 名前:
1 ◆3mfWSeVk8Q [sage] 投稿日: 2005/11/21(月) 01:00:05 ID:083C3Yby0

薙刀 「なにが、丸亀だあああああああ!!」
侍3 「いい気になりおって!!」
侍4 「でやっ!!」

二人の侍を抜けた先に、三人が同時に真っ向から切りかかってきていた
三人では、丸亀は通じない・・・・ならば

('・ω・`) 「斬られるわけには・・・いかないな・・・・!!」

言いつつ、ショボンは先刻の逆の動き・・・つまり、両側から
刀と小太刀を、挟み込むように振り上げ、自身は後ろへと下がった
刀と小太刀が、左右の刀にぶち当たり、それを

('・ω・`) 「うおおおおおおおおお!!!」

バッギィン!!

強引に薙刀にぶつけ、力任せにへし折った

('・ω・`) 「ラウンジ流・大鍬型」

53 名前:
1 ◆3mfWSeVk8Q [sage] 投稿日: 2005/11/21(月) 01:14:04 ID:083C3Yby0

得物を叩き折られ、呆然とする三人に、ショボンはあえてゆっくりと近づ く
全身に血を浴びたその姿は、薄暗い月夜の晩も手伝い、恐怖を駆り立て
さらに、刀を三本たたき折、それでもなお折れないその刀は、
何かこの世の物でない、サイアクの者を呼び覚ましたかのように錯覚させる

('・ω・`) 「まだ・・・つづけるかい・・・・?」

にやり、とわらうショボンは、きっと心底楽しそうだったに違いない

三人 「ひ・・・ひいいいいいいいいいいい!!!!!!!1」

得物を放り捨て、一目散に逃げていく
これで八人が、戦闘からいなくなり、残るは・・・と勘定しようとしたとき、

三人 「う、うわあああああああああ!!!!」
('・ω・`) 「・・・・・・・・・!!!!」

ドシュ!! ゾブっ!! グシャ!!

??? 「ちっ・・・・まったく使えねぇヤツラだ・・・・!!」

逃げ出した三人が、何ものかに、切り捨てられた


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